【SDGs企業に突撃取材#008】補聴器をおしゃれに彩る*障がいを前向きに捉えてほしいから…「デコチップ」北村さん

ヒトにスポットを当てたSDGs取り組みについて取材する「突撃取材第八弾」の今回は、補聴器をアクセサリーのようにおしゃれにポジティブに彩る「デコチップ」の北村さんにお話しをお聞きしました♪SNS上でも話題となっている「デコ補聴器」の立ち上げ経緯などをご紹介します!

幼少期からお父様の仕事がきっかけで聴覚障がいがある方たちの現状を知っていたという北村さん。あるユーザーとの出会いと「補聴器を楽しく前向きに」というモットーが掛け合わさり生まれた商品は、多くの方の光となっているようです。

Q.どのような取り組みをされていますか?

A.「補聴器をオシャレに魅せるアクセサリーを販売しています。認定補聴器技能者という補聴器の専門家であることと、ファッションやデザインを専攻する学校で学んだ経験、さらに父が補聴器や聴覚障がい者に携わる仕事をしていたことが、今に活きていると思います。」

Q.デコチップ制作に至ったキッカケは?

A.「聴覚障がいのある方が、補聴器と前向きに向き合える方法はないのか? と考えたことがキッカケです。以前から補聴器にアクセサリー(ビーズやストーン)を付ける文化はありましたが、取り外しにくいなどの課題もありました。私がつくっているデコチップは脱着が可能なことが特徴です。」

「元々は補聴器ではなく、耳栓にデコレーションしたものをつくっていました。それをInstagramにアップしたところ、あるユーザーさんの目にとまり、『冠婚葬祭などのTPOに合わせた脱着可能なモノは作れないか?』と相談されたのです。そして、そのユーザーさんにモニターになっていただき、作ったものが原点になります。」

Q.制作する上で気を付けていることはありますか?

A.「補聴器機能の邪魔をしないこと、髪が引っ掛からないこと、剝がしたときに本体を傷つけないことを第一条件として制作しています。現在の形に至るまで、本職の補聴器販売をしながらスキマ時間や自分の時間を削って試作品を制作していました。」

Q.その結果としてどの様な事が得られましたか?

A.「自分の好きなコト・特技を思わぬ所で活かすことができたと思っています。出来上がったときは不思議な感覚でした。『私が作ったものでいいの?』と。オーダーメイドで依頼主のこだわりのカタチに仕上げ、喜んでいただいたときは、本当に嬉しいです。」

Q.今後の展望や課題はありますか?

「一つ一つ手作りのため、どうしても価格が高くなってしまうことが課題です。もう少しリーズナブルにして、多くの方に楽しんでもらえるようにしたいと考えています。他には、外に出られない障がい者の方々と一緒に事業展開をしていきたいと思っています。」

取材したMUga/MUchuスタッフより

「北村さんが好きなコト・得意なコト、そして、ユーザーの想いが一つになって生まれたデコチップはまさに想いの結晶なんだなと感じました。使うユーザーさんへの配慮や今後の展望を聞かせていただき、北村さんの謙虚で強い想いを感じることができました!」

さいごに…

一人のユーザーの想いからカタチになったデコレーション補聴器は、今や多くの方の幸せを運んでいます。購入された方から北村さんのもとには日々喜びの連絡が来るとのことで、聴覚に障がいのある方の「光」となっているようです。「障がい者の方に光を」というコンセプトを掲げる「障がい者手作りスイーツMUga/MUchu」もデコチップ北村さんを応援しています♪

[*INFO*]

MUga-MUchu 公式サイト

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