【SDGs企業に突撃取材#011】環境省受賞*国境を越えた女性活躍をサポートする「株式会社FrankPR」菊池さん

ヒトにスポットを当てたSDGs取り組みについて取材する「突撃取材第11弾」は、環境省主催第9回グッドライフアワード実行委員会特別賞(環境と福祉賞)を受賞した経歴のある「株式会社FrankPR」の菊池さんにお話しを伺いました! バングラデシュの貧困問題に目を向けた原点とは? そして今取り組んでいるSDGs取り組みとは? ご紹介します♪

「ノブレス・オブリージュ」=「富める者はより多くの義務を負わなければならない」という中世ヨーロッパ時代の社会的責任の精神を胸に、株式会社FrankPRは革製品売上げの一部を途上国の教育支援に寄付をしたり、シングルマザーや障害者の雇用を促進したりしています。循環共生型社会構築を推進し、SDGs達成に貢献しているその想いとは?

Q.どのような経緯で会社を立ち上げたのですか?

A.「『ラファエロ』という革製品マーケティングのためのマーケティング会社として設立しました。会社名『FrankPR』の『フランク』は、保護猫で今や我が家の大切な存在の「フランク」から由来しています。」

A.「レザーブランドを主人と立ち上げる際に『人を助ける・子どもたちの希望となる事業をしたい』と、考えていました。」

Q.SDGsに取り組むきっかけは?

A.「ハワイに留学した際、SDGsの前身であるMDGsを学び、今の日本に必要な概念だと感じました。元々は自然と共生でき、人に対しての優しさ溢れる国だった日本の良さをもう一度見つめ直したいと考えたことが、今の取り組みのきっかけです。」

ハワイ時代

A.「バングラデシュの貧困問題がとても深刻であることを目の当たりにし、日本という先進国に生まれたからこそできる事を模索したいと考えました。しかし、起業当時(2014年)、日本社会全体がその問題についての理解が乏しく、銀行にお金を借りることも一苦労。また、社員との気持ち(理念)の共有などでの苦労もありました。」

Q.具体的にはどの様な施策で解決にあたられていますか?

A.「プロジェクトで人を集めるビジネススタイルにしたことで、自身にも人にも無理のない仕事の実現が叶いました。働く本人がストレスを溜めないジョブ型の業務形態で社会に還元し、事業を持続可能な状態に。現在も、自分を活かして継続できる仕事の仕方を模索しているところです。」

Q.取り組みの結果、どの様な事が得られましたか?

A.「バングラデシュの貧困問題は深刻で、特にシングルマザーの子どもたちが貧困につながっていると感じていました。バングラデシュで物乞いをしている子どもたちの背景には、何らかの理由でシングルとなった母親がいる事も少なくないんです。宗教の関係で女性が働くことを良しとしていない風潮も影響していると思います。

そこで、バングラデシュのシングルマザーを多く雇用し、貧困のスパイラルを絶ちたいと考えました。現在は900人の雇用の中で300名ほどの女性雇用を生み出しています。工房に保育所を作ったことも雇用が生まれた要因になったのだと思います。」


A.「ラファエロ製品を買っていただく方が増えたり、環境省主催の第9回グッドライフアワード実行委員会特別賞(環境と福祉賞)を受賞したり、百貨店での出店なども増えたりしたことから、日本でもバングラデシュの問題を知ってもらえる機会がつくれていると感じています。」

Q.今後の展望や課題はありますか?

A.「バングラデシュの女性だけではなく、日本でもシングルマザーの貧困問題は出ています。お母さんの負担を軽減する施策など(ベビーシッターの普及など)を考えていきたいと思います。」

A.「ビジネスを通すことで、一人の力ではできないサスティナブルが実現します。より多くの人と関わり、幸せにしていきたいです。夫婦二人の企業でも多くの社会課題と向き合えます。今後も、SDGsのゴールである『貧困を無くし人や国の不平等を無くす』社会活動に取り組み続けていきます。」

取材したMUga/MUchuスタッフより

「ご夫婦で企業経営をされている姿に憧れを抱きました。自身も無理をしないジョブ型の新たな経営戦略で持続可能なビジネス展開、そしてバングラデシュでの900名もの雇用を生み出し貧困のスパイラルを絶つ活動が、今後、日本でも必要な事だと感じてます。私たちが何が出来るか? 改めて学ぶ時間をいただけました!」

[取材協力]

株式会社FrankPR

ラファエロ

[*INFO*]

MUga-MUchu 公式サイト

障がい者手作りスイーツ「ブールドネージュ」好評発売中*STORES